企業のSNS利用率!効果的な運用のためのデータ解説
企業のSNS利用率が高まっています。
その背景には、個人のSNS利用率が高まっていること、さらにはスマホの普及率が高まっていることが挙げられます。
今回は企業や個人でのSNSの活用率のデータや利用状況を紹介しながら、企業が効果的にSNSを活用するためのポイントについて解説します。もし現在効果的にSNSを活用できていないという状況でしたら、ぜひ参考にしてください。
1.企業SNSの利用率はどのくらい?
企業にとって、SNSはいまや不可欠なものとなっています。企業のSNS利用率をみれば、いかにビジネスにSNSが浸透しているかが一目瞭然です。
まずは、企業におけるSNS利用率を紹介します。
企業のSNS利用率
NTTコムの2015年12月のリサーチによると、企業における主なSNSの利用率(活用率)は以下の通りです。
- Line
80.4%
56.2%
31.3%
2015年の時点ですでに、SNSを活用する企業が主流となっていることが確認できます。
BtoB企業もSNSを活用している
SNSは個人向けのネットワークだから、BtoBの企業ではSNSの活用が難しいと思われるかもしれません。
しかし、BtoB企業においてもSNSの活用が進んでいます。
2015年にガイアックスというソーシャルメディア関連の企業が330社を対象に行ったアンケート調査によると、BtoB企業のSNS利用率は68.9%です。7割近くのBtoB企業がSNSを活用しているという結果です。
活用しているSNSの内訳の上位は以下の通りです。
- Line
57.1%
37.5%
29.7%
全体の利用率には劣るものの、法人向けの企業でも積極的にSNSが活用されていることが確認していただけると思います。
2.企業でのSNS活用の背景
企業が積極的にSNSを活用する理由は、当然ですが大きな効果が期待できるからです。その背景について解説します。
スマホの普及
個人での利用はもちろん、ビジネスツールとしてもスマートフォンの普及率が高まっています。
情報の即時性が強く、ボタン一つで情報が拡散できるSNSはスマホとの親和性が非常に高いため、スマホの普及率とSNSの利用率は連動します。
例えば、総務省が発表している平成30年版情報通信白書の情報通信機器の保有状況によると、2017年の個人のスマートフォン保有率は60.9%となっています。2014年の44.7%から4年間で16.2%も上昇しています。
同じく総務省の情報通信白書によると、スマホの浮遊率に連動するように10代~50代までSNSの利用率が高まっています。
検索ツールとしてのSNS
検索ツールといえば、GoogleもしくはYahooをイメージされるかと思いますが、特に若い世代はSNSを検索ツールとして活用しています。
LIDDELL株式会社が若者100名に対して行った「最近、よく使っている検索」に関する調査結果は以下の通りとなっています。
- 1位:Google(33%)
- 2位:twitter(31%)
- 3位:Instagram(24%)
- 4位:Yahoo(11%)
企業WebページのGoogle対策のみを行っていても、効果的に集客できない可能性があるということです。
若年層は、これらの検索ツールを以下のように目的に応じて使い分けています。
- Google、Yahoo=正確な情報
- ツイッター=ニュースや口コミなど速報性を重視する情報
- Instagram=画像をもとにした情報、飲食店やスポット検索
3.企業が効果的にSNSを活用するために
個人でのSNSの利用率が高まっているからといって、企業が導入すれば何でもうまくいくというわけではありません。
SNSごとの利用者層や用途を踏まえて運用することが重要です。
Facebookのアクティブユーザー数は2,800万人です。
20代~60代まで幅広く利用されていて、SNSとしては男性ユーザーの割合が多いという特徴もあります。ビジネス利用のページ数においても世界規模で増加していて、BtoCだけでなくBtoBでも効果を発揮しやすいSNSです。
twitterのアクティブユーザー数は4,500万人です。
10~30代のユーザーが多いので、若年層へのプロモーションに適しています。即時性が高いので、ニュース配信や期間限定の割引情報、イベント情報などが効果的です。
Line
Lineのアクティブユーザー数は7,600万人です。
10代~60代までユーザー数の多さもさることながらアクティブ率も非常に高いことが特徴です。ただし、アクティブ率の高さから、メッセージをブロックされてしまったりミューとされてしまったりする確率も少なくありません。
クーポンやプレゼント情報などユーザーにとってメリットの大きな情報を提供するとともに、配信時間にも注意しましょう。
Instagramのアクティブユーザー数は2,900万人です。
利用者層として女性の割合が高いことが特徴で、特に10代、20代女性のアクティブ率が非常に高いという特徴が見られます。BtoC企業で若い女性にアプローチしたい企業は積極的に活用したいSNSです。
メディアの連携
SNSはそれぞれ単独でも高い情報訴求力を持ちますが、効力を発揮させるには効果的な連携が不可欠です。
自社のWebサイトとの連携は当然ですが、Facebookとtwitterを連携させるなどSNS同士を連携させてそれぞれの強みを生かしていくことが重要です。
また、自社Webサイトと連携する際にはランディングページにも工夫しましょう。SNSから興味を持って自社Webサイトに誘導できても、ユーザーが目的のページに到達できずに結局離脱してしまうケースは少なくありません。効果的に連携できるよう、商品紹介ページやイベント情報ページに直接リンクを貼るなど、ユーザーに負担を与えない連携を目指しましょう。
4.まとめ
SNSが企業や個人にいかに広く浸透しているかに関して、データからも確認していただけたかと思います。
SNSを活用することで、Googleの対策のみではカバーしきれない層に対して効果的なアプローチが可能になります。
SNSごとにユーザー層や用途が異なりますので、特徴を踏まえて情報を発信すると、より効果的に情報が訴求できます。また、「若い女性に情報を発信したいからInstagramを活用しよう」と硬直的に運用するのではなく、複数のSNSを自社メディアと連携させながら活用していくことでさらに効果的にSNSが運用できます。